インプラント以外の治療とは①(ヒューマンブリッジ)
日野市にある日野新町歯科医院 院長の飯嶋です。
今回は『ヒューマンブリッジ』という治療方法の特徴について書いていきます。
インプラント治療をお考えの人や、
入れ歯に異物感を感じていらっしゃる人は
ぜひヒューマンブリッジについてもご検討いただければと良いかと思います。
□ ヒューマンブリッジのメリット
1)通常のブリッジのように周りの健康な歯をほとんど削らない
通常のブリッジは両隣の健康な歯を大きく周囲を削り、上から被せていく治療方法です。
見た目も自然でよく噛める反面、健康な歯を削るため土台の歯に負担もかかり、
麻酔も必要な治療となります。
ヒューマンブリッジは特殊な装置を使うことで両隣の健康な歯をほぼ削ることなく、
麻酔も不要な負担の小さな治療方法です。
また通常のブリッジは歯を大きく削るため、歯の表面のエナメル質は無くなりますが、
ヒューマンブリッジはほぼ削らないため、エナメル質がほとんど残ります。
エナメル質が残せることにより、虫歯の抵抗性や再石灰化が期待されます。
そのため通常のブリッジより虫歯になりにくいと言えるでしょう。
2)インプラント治療のような手術の必要がない
インプラント治療は歯茎・顎の骨にチタン製のネジを打ち込みその上に被せ物をする治療方法です。
そのため外科処置=手術が必要となり精神的・肉体的負担の大きい治療法とも言えます。
治療期間も長く(半年~1年程度)、
骨の状態や全身疾患などにより適応出来ないケースもあります。
その点、ヒューマンブリッジはインプラント治療とは異なり
手術が不要で治療期間も3~4回ほどです。
3)入れ歯のような異物感が無く、入れ歯より噛める。
部分入れ歯治療は両隣の歯に金属の留め具を引っ掛け安定させる治療方法です。
必要に応じて両隣の歯を少し削りますが、
ブリッジに比べればごく僅かではある、と言うメリットはあるものの、
留め具による両隣の歯への負担も大きく、
噛む力も弱く異物感を感じることも多いです。
ヒューマンブリッジは特殊な装置で両隣の歯と構造的・物理的に結合するため、
外れることは無く見た目にも目立ちにくい治療方法です。
□ ヒューマンブリッジのデメリット
1)ブリッジであるがゆえに、歯が元々なかったところ(ポンティック)の清掃が難しい。
(定期的なメンテナンスをお勧めします。)
2)健康保険は適用されないため高額になってしまう。
(インプラント治療と比べると安価な治療方法です。)
これまで部分入れ歯の外れやすさや違和感に悩んでいらっしゃった方や、
ブリッジ治療で歯を削ったり神経を取ってしまったりすることに不安を感じていた方、
全身疾患や骨の状態によりインプラント治療は出来ないと言われてしまった方に
ぜひ知って頂きたい治療方法がヒューマンブリッジです。
歯を失った方がこれからも健康な食生活や豊かで健康な人生を送るための参考になればと思います。
日野新町歯科医院
歯科医師 院長 飯嶋 幸弘